【QUESTION】


 「宍戸さ〜ん!!宍戸さぁぁぁん!!」


学園の中庭。
 大好き人の後ろ姿を見つけた俺は、大きな声を出して、その人を呼んだ。

 「……長太郎!!そんなデカイ声で人の名前呼んでんじゃねぇよ!!!!激ダサだぜっ!!!」

 …そう言って、宍戸さんはとても不機嫌そうな顔で振り向いた。
そんな態度は日常茶飯事なので、俺は気にせずに宍戸さんに駆け寄った。

 「宍戸さんっ!!いきなりですが、宍戸さんに問題です!!」
「…問題ってなんだよ?」
「今日は何の日でしょう〜〜〜???」
「はぁ??」

 宍戸さんはその答えを少し考えて…

 「何の日って、全国的にバレンタインデーだろ?……いっとくけど、俺はチョコレートなんかやんねぇぞ!!」


 不機嫌そうに宍戸さんの口から出た答えは………


 俺の期待した答えとは全然違っていて、ちょっと悲しかった。

 そりゃ、バレンタインでもあるから、チョコが欲しくないって言えば嘘になる。
けど、違う。
俺の欲しかった答えは………

 「…ハズレです。違いますよ〜!!!ほら、外にあるでしょう?大事なイベントが!!!」
「あぁ?…外になんか有ったか・・・??」



ガーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!

 そんな………そんなぁ………!!!!

一年に一度来る、この日を覚えてないなんて……

 ……俺…………ショック…………



 俺が、背中を落としてガッカリしていると、宍戸さんが声を上げた。

 「あぁ!!!!!!思い出した!!」
「お・・・・思い出してくれましたか!!宍戸さん!!!」


 一年に一度の大切な日を!!!!!!


 「…今日は煮干しの日だろ!!!」
「に………!!!!!??????」

 …煮干しぃぃぃぃ??????????



 そんな……
そんな……そんなぁぁぁぁ!!!!



「し・・・宍戸さあぁぁぁぁぁぁん!!!!!」


 俺、半泣き



 「今日はぁっ……今日はぁっ!!!!」


 俺が、正解を言おうとした時、宍戸さんは笑って………

 「激ダサだな、長太郎。……………おらよっ!!!」

 俺に何かを投げ渡した。
それは、綺麗にラッピングされた包み。

 「し………宍戸さ・・・・」
「…………おめでとうな。」


 宍戸さんは照れくさそうに、そう言った。

 
 覚えててくれたんだ。この日を。

 俺……俺……世界一幸せかもっ!!!




 単純な事なのに、それがあまりに嬉しくて。



 「し………宍戸さぁぁぁんっ!!!!」
「うわぁっ!!!!離れろよ長太郎っ!!!」



 俺は宍戸さんに抱きついた。




 大切な日は、貴方に知っていて欲しくて。

 貴方に祝って欲しくて。

 貴方と過ごしたくて。



 「宍戸さん、有り難うございます。俺、幸せです。」
「……るっせーよ。離れろ長太郎!!」



 だから………




……俺って激ダサだぜ………(;-_-) =3 フゥ


鳳ハピバ。

アホ駄文付き(;^ω^)
宍戸さんはツンデレだよね。
2月14日は本当に煮干しの日ですよ。

 


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